2009/10/11

墨戯彩花

昨日、福光美術館で開催されている「片岡鶴太郎展’09 墨戯彩花」に行ってきました。富山から福光までは車でもかなり距離があるのですが、秋を楽しみながら運転したらあっという間に着きました。

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台風一過のためか、いつもより空は澄み渡り、あたかも飛行機の窓から雲海を眺めているがごとく、雲のディテールはくっきりしていました。

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展示会の出品作品に関しては新聞等で知っていたのですが、実際に見て、画風の変化に驚きました。魚拓のイメージから変わり、画風が柔らかなのです。
パステル調なので、奇麗は奇麗なのですが、なぜこのような絵を書かれることになったのか、考え込んでしまいました。

二回見た後、会場入り口にあった良寛さんの詩を何度も自分の中で咀嚼して、彼の心の内を探りました。

世の中に交じらぬとには あらねども ひとり遊びぞ われはまされる

人様との交わりも楽しいが、ひとり 詩を作り 歌を詠み 書を描く

そんなひとりの時間が大切で在り やはり好きなのです。

詩を読んだ後、三回目、絵を眺めていると答えが段々わかってきました。

実は彼の心の中に迷いがあるのではないか、と。実は、彼は見た目とは違い、女性っぽい心の持ち主なのだと思います。(オカマとは違います。)ボクシングをやったり、派手な魚拓を書いたりしたのは、実は女性っぽい心の裏返し。悟られたくないために、敢えて強がることをしたのでは・・・?と思えるようになりました。

本来、彼が書きたかったのは、このような柔らかい世界。ただ自分でも納得していないのに、周りが褒めたり、個展の手配を取ったりするので、本人が一番戸惑っているのでは、と思います。正直、この画風で個展を開くには時間がなさすぎるのだと思います。

さて、1Fの企画展示室を出て、2Fの常設展示室に行きました。

棟方志功が福光に疎開していたことより、福光美術館には志功の作品が多く展示されています。鶴太郎展を見た後、志功の作品を見て思いました。

この人の絵には迷いがない・・・・、と。

ずっと美術館の中に居たので、帰りの駐車場は私の車だけぽつんと止まっていました。

そこでもすぐには帰らずに、秋のはかなげな雲をぼおっと眺めていました。

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