勉強ってなんのため? 立花隆が語る「緒方洪庵」
シリーズ未来をつくる君たちへ 第2回
勉強ってなんのため? 立花隆が語る「緒方洪庵」
昨日、NHKで司馬遼太郎さんの著書をベースに立花隆氏が小学生に授業する番組が放映されていました。
司馬遼太郎さんは、中学生向けの教科書を作られたことがあります。
この教科書、結局採用されなかったのですが、司馬遼太郎さんが何で歴史小説を書いているか、といった理由を知ることができ、興味深い本です。
また、日本人が忘れかけている「こころ」を改めて取り戻すことができる本でもあります。
この教科書の最初に書いてある文章から立花氏の疑問が投げかけられました。
「書き終わって、君たちの未来が、真夏の太陽のようにかがやいているように感じた。」
未来に真夏の太陽はあるのだろうか?立花氏はおっしゃいました。
さらに将来何になりたいか、と中学生に問いかけます。数人は具体的な職種を述べましたが、ほとんどは未来が見えない状況。私が子供の頃もおなじようなもんだったと思います。
そこから幕末の緒方洪庵を題材に授業が始まりました。緒方洪庵が私塾「適塾」で何を教えたか、当時生徒だった福沢諭吉などは何を教わったか、
そして、番組のテーマ「勉強ってなんのため」といったテーマに至ります。
現代は第三の鎖国ではないかとおっしゃられました。
第一期は江戸時代、
第二期は戦時中。軍部からの情報からしか情報を得ることができなかった時代。
ただ、その時代でも世界の情報を知っている方がいらっしゃったと言います。海外の短波放送を聞いておられた昭和天皇は、世界の情勢を把握しておられ、あのような判断をされたのだ、と。
そして現在が第三の鎖国時代。
一見情報があふれているかのように見えるのですが、世界に関心を持たない状況はむしろ閉鎖しているのと同じ状況では?と。
個人のことになると権利を主張するが、世界をはじめとした全体の状況になると無関心。
もっと広い世界に目を向けるべきだと説きます。
この後は中学生にはやや難しくなってくるのですが、英語とGoogleなどのITを駆使して情報を集めよ、とその手法を述べられました。
そして、情報を集めた後の行動が大切だと結論づけて授業は終わりました。
以上の内容、短い時間で中学生に解らせるのは無理があると思います。マニュアル世代、結果至上主義の大人もなかなか理解できないと思います。
王陽明の陽明学を現在勉強しているのですが、幕末の志士たちの精神がようやくわかってきました。根底に流れるものを教えないで、英語とITが大切といっても却って混乱するのではないか、と思ってしまいました。いずれにしましても、この番組は中学生が学ぶのではなく、大切なものを見失って淡々と毎日を過ごしている大人が見るべき内容です。
(画像は、現在読み進めている陽明学の本です。)