2009/11/24
(「入善町 発電所美術館 その1」の続きです。)
さてここからが美術館です。
田中信行展 漆が喚起するもの

を鑑賞してきました。
発電所の中で、薄暗い世界の中で漆の造形の静かで優しげな世界を。造形は大きなものが多かったのですが、金属とは異なる優しい反射光が印象的でした。
この美術館、金沢21世紀美術館のような華やかさはないのですが、空間の持つ力と、光の偉大さを感じ取ることができます。
天井が高く、無数にある点ライトが遠くから造形を照らすのですが、自分が動くと点ライトも動き、物体の形を鮮明にさせることが面白く、しばしその遊びに興じていました。
2階に休憩室があるのですが、こちらも歴史を感じることができます。鑑賞ノートがあったのですが、皆さんのコメントを楽しく読ませてもらいました。
帰りに事務室に立ち寄りました。漆の展示物の一部が置いてあり、こちらは手に触れてもいい、とのことでした。表面がつるつるな上に優しかったです。
さて、こちらの受付の方も喫茶店の方と同じく優しく親切な方で、いろんなお話をしていただきました。
その中で面白い話を。広い空間なのですが、昔は、発電用のタービンが3つあり、今2つを撤去したそうです。展示スペース入って右側に2つの「かまくら」のような穴があるのですが、ここから水が入ってきたそうです。そういえば、外に導水管は3本ありました。

鑑賞ノートに、ベッドの話が書いてあったので質問したところ、以前の展示で、病院のベッドをモチーフにした作品があったとうかがいました。
天井から無数のベッドを吊るし、しかも発電所上から水を流すといった、不思議な展示だったそうで、その時の写真も見せてもらいました。
東海自動車道が出来て、太平洋側からいらっしゃる方が多くなった、と話しておられました。美術には全く興味がない赤煉瓦クラブの方もいらっしゃったそうです。

ゲートと駐車場には、無造作に水車が置かれていました。

宮崎駿氏のアニメに出てきそうな風景で、もっとのんびりしたいなぁ〜と思いながら美術館を後にしました。

富山
この三連休の最終日天気が良かったので、紅葉狩りに出掛けることとしました。
のんびりとしたかったので遠征を避け、入善町にある発電所美術館に行きました。
昼は旧8号線沿いにある「そば処 梵天」さんへ。そばが有名なお店のようでしたがちょっと寒かったので、煮込みうどんを注文しました。

具として入っているごぼうのささがきとシナチクが、あっさりとした汁に深みを出していました。麺はきしめんのように平たく、くどくない汁をしっかり受け止めていました。
さて店を出た後、旧8号線を紅葉を眺めながらのんびりと目的地へ。
入善町からやや離れたところに美術館はありました。
こちらは以前水力発電所だったのですが、美術に造詣が深い前入善町長がどうしても赤煉瓦の建物を残したいと北電に頼み、美術館とされたそうです。
現在は、隣の水力発電書が作動しているそうです。
河岸段丘を利用したダムは落差25m。河岸段丘なる言葉は初めて聞いたのですが、25m上は下と同じ平野が広がっており、生で見る自然の雄大さに感心してしまいました。
門を入ると大きなイチョウの木がお出迎え。赤煉瓦とのコントラストが、異国情緒を醸し出してくれました。

美術館に入る前にまずは紅葉のコントラストを楽しみたくなり、美術館横の階段を昇ってみました。
石段はかなり急で途中で息が切れてきましたが、並走している巨大な人工導水管とその横のススキが、独特の宇宙観を演出しており、時の経つのを忘れてしまいました。
喫茶店の方のお話ですと石段は108段あるそうです。


上まで昇ると見晴らしが最高。黒部川扇状地を一望できます。

喉が乾いたので喫茶店「HABA」に立ち寄ることに。こちらは、発電所稼動時は、水を落とす水槽として使われていたそうです。小窓から見える風景が絵画の世界。また、机が2つしかない店内。貸し切り状態で、のんびりと時を過ごす事ができます。

お店は女性一人で切り盛りされていました。場所が彼女を作るのでしょうか?のんびりゆったりとした優しい方で、いろいろなお話をさせてもらいました。

それにしても、石段を昇ると今来た世界と同じ平野が広がっており、喫茶店は天井の高いレンガ作りの建物、木漏れ日を浴びながら、しばし時を忘れてしまいました。
メニューはコーヒー300円、魚津産リンゴのジュースが400円。魚津産リンゴのジュースは甘くなく美味しかったです。
店を出た後、展望台に昇りました。こちらもレンガ造り。階段の幅が広いのが印象的でした。ちなみに、展望台やアトリエのあるところは昔は貯水池だったそうです。

河岸段丘のためか風がひどく、すぐに引き返してきたのですが、こちらの眺めも最高でした。ちなみに、ここはいつも風がひどいと、先ほどの喫茶店の方がおっしゃっておられました。

帰りは上り詰めた急な石段を下ることに。石段には屋根が付いていることより暗くなっており、先に見えるイチョウが輝いて見えました。

(長いので2つに分けました。後半はこちら)
富山