最近、めっきり寒くなり、先週はしもやけが出来てしまいました。若い頃は冬でも薄着でOKだったのですが、ここ2〜3年は足が冷えるようになり、その度に病気なのかなぁ〜、と不安になります。その割には、ヒートテックなんて年寄りの着るものだ、と痩せ我慢して、最終的に身体を壊すのです。
さて昨日は久々に天気が良かったので高山方面に紅葉狩りに行きました。といっても、目的地がないとつまらないのでまずは図書館により、観光本を借りました。
迷ったあげく、決めた行き先はクマ牧場。
クマ牧場って名前が古めかしい上に、最近ではクマの被害が多く、熊=嫌われ者ってネガティブなイメージが強いので、どうなんだろう、と思いながら向かいました。入口まで行って寂れた感じなら入らないでおこう、といったゆる〜い旅です。
41号線から471号線に折れました。471号線はくねくね道で、後ろから煽られてふぅふぅ言いながら運転しました。神岡の町からクマ牧場までのコンビニはヤマザキデイリーストアだけ。コンビニが常にある、という生活に慣れているので、しばらくないと不安になります。
疲れて休憩したのは「道の駅奥飛騨温泉郷上宝」。ここで、クマ牧場の割引券を入手しました。
職業病なのか、どこでもマーケティングのネタ探しをしてしまいます。ここではスマホで1本サービスって自動販売機に妙に反応してしまいました。缶コーヒー業界も大変なんだろうなぁ〜。
昨日は高山市民の日。高山市民は無料で入場できる日のようで、駐車場は車が結構停まっていました。車の数が多かったので、迷うことなく入ることにしました。
クマといえば富山市ファミリーパークにもいて、見慣れています。ファミリーパークのクマはストレスのためか、することがないためか、同じところを行ったり来たりしていて、ロボットみたいな感じでつまらない。
クマ牧場も同じような感じだったらつまらないなぁ〜、と恐る恐る入りました。
入って驚いたのが、皆、クマに餌をやっていること。
そして、エサ目当てでクマが愛らしい表情をするのです。
園内いたるところにエサに自販機があり、簡単に買うことができます。エサに反応するクマに釣られ、エサ代だけで300円も使ってしまいました。
上体を起こし、エサをくれ、と手を上げるクマ。
柵とクマの間には深い壕があるのですが、その下でこぼれてくるのを待っているクマがいたりして見ていて楽しいのです。
慣れたクマは、投げたら口でキャッチします。ワンコと一緒ですね。子どもだけではなく、いい大人も結構楽しんでいました。
セールスにおける顧客心理にAIDAというのがあるのですが、クマ牧場は参加型のActionで心をつかんでいるんだろう、と思いました。
園内には北海道から来たという350kgのヒグマもいたのですが、こちらはビスケットをあげても、反応が鈍くつまらない。もっと旨いモン喰わせろ、といった具合でしょうか?
はやり、エサに敏感に反応するツキノワグマが最高なのです。
そんな中、ツキノワグマのオリの中にネズミを3匹発見しました。
ネズミの方にエサをやると、隠れ家からこっそり出てきてエサを盗みます。
クマはエサの飛んだ方に向かうのですが、その頃にはネズミは安全なところにエサを移動させているので、見つけることができません。
ネズミが見えているはずなのですが、ネズミが恐いのか、それとも動きが素早いので追いつかないや、と諦めているのか、ネズミの方には決して近寄ったり襲ったりしません。
お互いは必死なのでしょうが、その光景を見ていて微笑ましい感じがしました。
動物絵本やアニメでは、いろんな動物が登場してきてやりとりをするシーンをよく見かけるのですが、ツキノワグマとネズミのやり取りを見ていると、動物作家がストーリーを描ける理由がわかってきました。
きっと頭の中でストーリーを描いているのではなく、観察していると自然にアイデアが浮かんでくるのでしょう。
ネタが欲しけりゃ現場に行け、って感じですかね。自分も会話が浮かんできて、マンガが描きたくなりました。
ビスケットばかり食べているせいか、クマは黄色いウンチをします。それを掃除するためにたまにホースで放水するのですが、クマは慌てて逃げるのがこれまたかわいい。
そうこうしている内に、ショータイムの時間がきました。
看板にあるスケジュールの空欄を見たら、にぎわっていた頃は公演回数が多かったんだろうなぁ〜、と想像できます。
昭和の古き良き時代を知っている自分は、懐かしさと寂しさが混じったなんともいえない気分になりました。
開演前には念入りに掃除。子どもの頃は、早く始まんねぇかなぁ〜、と思っていたのですが、この年になると働くスタッフの方の気分になったりして、それはそれで楽しい一時でもあります。
芸をするのは小梅ちゃん。AUのCMにも出演したそうです。
輪投げ、鉄棒、ハードル。
動物が芸をするのってテレビで見たことがあるのですが、生で初めて見ました。
祭りの観覧や映画と一緒で、皆で見ている、というライブ感がなんともいえずいいんだと思います。
算数の時間。
問題を出したら、数字の箱を持ってきます。
急いでもっているところが愛らしい。答えの箱はオジさんのところに持って行くのではなく、地面に投げつけるところがたまらなくいいです。
三輪車、玉乗りなどといった曲芸が続きました。
帰り道。入場する際はこのクマの剥製を見て、人を襲う恐い動物だ、とやや引いてしまったのですが、クマに対する認識、すっかり変わりました。
クマからは襲われず無事逃げてこれましたが、帰りは逃がさないぞ、とおみあげコーナー。導線を考えたつくりになっています。
熊の油は、お試しコーナーがありました。同じような商品に馬油もあるのですが、それに比べ、熊の油はさらっとしていてよかったです。
さて、観光客が常に訪れてくれ、おみやげコーナーでお金を落としてくれるような時代ではないので、経営は大変なんだろうなぁ〜、と想像がつきます。
ただ、スタッフの方の活き活きした表情を見ると、お世話しているうちにクマさんたちに癒されているんだろうなぁ〜、と想像できました。
その一つがブログ。
デザインにお金をかけた感じはないのですが、スタッフの方々がクマさんと楽しみ、みんなにクマさんのことをもっと知ってほしい、というのが伝わってくる内容となっています。
そこで、せめてものお礼に、とクマ太郎のハンドル名でコメントを残しておきました。
遠いのでしょっちゅう行くことはできないのですが、紅葉の時期にでもまた行きたいです。