この三連休は富山市八尾で、「坂のまちアートin2018」が開催されています。
八尾の街なかがアートスペースとなる3日間。駐車場奥に見える横長の街並が目的の会場です。
最近は運動をしていないため、会場までの坂がきつく思えてきました。
まずは高畑宏さんと川渕大成さんの展示を拝見させていただきました。
高畑さんは、病の治療が思わしくなく、辛そうにされていました。
ただ、自分と同じような病いの方がいらっしゃったら、少しでも勇気をあげたい、との思いで、極力会場にいたい、とおっしゃっておられました。
自宅で休みながら描かれた新作も披露。じっくり時間をかけて描いておられるような印象を受けました。
昨日は、胡弓奏者 若林美智子さんの演奏が2時よりありました。
おわらを描いた新作に足をとめ、高畑さんと楽しそうにお話されていらっしゃいました。
ちゃんと調べたわけではないのですが、全体的に少し小振りになったような気がしました。
ちょっと前までは若手作家の方がいらっしゃたのですが、今年は常連の作家さんが多め。
八尾の街には馴染まないような、それが逆に斬新な作品を観ることができなかったのは残念でした。
私が回った二日目は、街を歩いている人の年齢も高め。
若い作家さんたちは、若い年齢層の方が集まるようなクラフト展への出展にシフトされているのかな、とも思いました。
少し残念です。
そんな中、常連の作家さんでは、山本征世さん、竹野小百合さんとお話できてよかったです。
山本さんは、切り絵の線が以前に比べ、ますますシャープになり、切っている最中にこんがるようにならないか心配になりました。
竹野さんは、毎年新しいテーマに挑戦。意欲に頭が下がります。
のんびりが一番。
赤とんぼがたくさん飛んでいました。
外に絵を出しておられる作家さん。
黄色が衝撃的でした。
ぎんなんゴロゴロ。こちらもアートです。
高畑さんのところでお会いした若林美智子さんは、場所をかえ、おやた階段下で演奏されていました。
のどかな一時です。
私の好きな水彩画家 川俣成人さん。
今年の作品もよかったです。
セピア調に描かれた「平等院 鳳凰堂内の雲中供養菩薩シリーズ2」にすっかりやられてしまいました。
この作品は、川俣成人さんのホームページでも楽しむことができる上に制作途中も披露されていらっしゃいます。
展示場では、作品を印刷した絵葉書なども販売されていました。複製品というと、印刷技術の関係で原画に比べ、どうしても見劣りしてしまうのですが、忠実に再現されていて一枚一枚筆で描いたのか、いや、それだったらそんなに安価なはずはない、と頭の中でぐるぐる。
家に帰り、川俣さんのホームページを拝見したところ、「ジークレー版画」という特殊技術を使っていらっしゃるようです。
と同時に「平等院 鳳凰堂内の雲中供養菩薩シリーズ2」を分けてもらえればよかった、と後悔しました。
最終日も販売されているのですが、あの坂を登らなければならない、と思うと・・・。
最後に梅野浩壱さんの木彫りを楽しみました。
昨年の「坂のまちアートin2017」で掘っておられた作品が、一番奥に展示されています。(下の画像は昨年の制作風景)
梅野さんの作品は、お人柄をあらわすかのように、ふっくらと優しい表情のものが多いのが特徴。
来年の干支「亥」も、梅野さんにかかれば、どことなくユーモラスで見ていると心が和みます。
今回は同じ観音寺さんで出品されている得能かちよさんの作品も楽しんできました。
絵、粘土、土器づくり、とマルチな上に精力的。はっきりとした年齢はうかがわなかったのですが、かなりのご高齢にも関わらずパワフルなのでこちらも刺激を受けました。
ブログを書く余裕もないような日々が一年以上続いているのですが、いろいろな作品を観ていると、それらの忙しさから開放されました。