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2019年6月19日VR活用セミナー体験レポート

バーチャルスタジオOPEN!

富山県総合デザインセンターで、バーチャルスタジオが開設されたことを記念して、VR活用セミナーが開催されました。

バーチャルスタジオはW11.6m×D11.6m×H7.25Mとかなり大きいスタジオ。ターンテーブルに加え、車1台昇降可能な搬入用エレベーターも用意されており、至れり尽くせりの施設です。

当日は3面使用プロジェクションマッピングのデモも公開。富山県美術館でデザインあ展が開催された際、同じような壁面投影をやっていたのですが、こちらは天井が高い分だけ、見上げるような感じでした。かなりのいびつな投影にもかかわらず、画質はシャープ。

(株)ハコスコ代表取締役の藤井直敬さんのセミナー

今回のセミナー講師は、(株)ハコスコ代表取締役の藤井直敬さん。テーマは、「VR/AR/MRがモノ作りとヒトに与えるインパクト」でした。

最初にVirtualとは何か、という概念の話。続いてVRの流れ。続いてMR、SR、ハコスコ設立の経緯と移り、今後の可能性について話されました。

技術的な話というより、どちらかといえば理念的・概念的な話が多く、期待外れな人も多かったかもしれませんが、個人的には大満足。技術なんてネット調べればどれだけでも入るんですから、ネットに書いていないことや、書いてあっても理解できないことを知りたいのです。セミナー参加前は、VRってなんだかなぁ?って半身で構えていたのですが、ちょっと未来が見えてきて、自分も本格的にやってみたい、と思うようになりました。

RealityがVirtualに近づくという不思議体験

セミナーの冒頭、Virtual Realityは人間の認知を拡張するもの、と藤井さんは解説されました。セミナーが進んできて、最初の言葉を改めて印象づけるものとしてMR(Mixed Reality)、SR(Substitutional Reality)の解説がありました。

MR,SRに関しましては座学後に、HMDの体験会も用意されたのですが、今まで味わったことのないような感覚におそわれました。

さて、技術的立場からみると、ディスプレイに映る映像をいかに生のように見せるか、といった点が問題になり、解像度を追い求めることになるのですが、MR,SRでは画質は特に問題ない、とわかりました。では、何にこだわらなければならないか、というとコンテンツ。どう感じさせるか、といった部分です。

VR、MR、SRのどれにも大切なのが没入感。VRの場合にはリアル性を求めなければならないので解像度をより高めなければならないのに対し、MR、SRは脳がどう感じるか、がポイントでして、現実と仮想との境界を限りなくなくすることができれば、脳は現実だと思い込んでしまうということなのです。

没入感へと誘うために重要なキーワードとして、無意識を挙げておられました。無意識から湧き上がるゆたかさを設計したい、と何とも意味深なお言葉を残しセミナーは終了しました。

VR活用は、まだまだ開発途上

セミナーが終わった後、バーチャルスタジオでの体験会となりました。

日産自動車のVR活用事例として、車両デザインのために作られたVRを実際に見せていただきました。

ちゃんと作り込んである上に、背景としてバーチャルスタジオも作り込んであったため、違和感なく楽しむことができました。

しかし、です。社内の車両デザインの資料の一環としてならVRはメリット大なのですが、私のところにVR案件の依頼がきて、今回見せていただいた事例プロポーズしてもおそらく却下されると思います。

というのも、どうしても現実と見比べてしまうため。

質感や影に違和感があるので、どうしてもそちらにばかり気を取られてしまうのです。

導入当初の3D映画のような感じ。逆に白けてしまうのです。デザイン決めなどのツールとしては3Dプリンタ同様、有効な手段だと思いますが、万能ツールではない、ということです。

なんてVRの悪口を書いていくと、VRに失望をおぼえてしまうので、どうでもいい話を。

大勢の方がHMDをつけるような体験会では、どうしても装置に付着した他の人の汗や化粧が気になるので体験会ではフェイスマスクをつけて装着します。

体験会でも支給され、自分の順が来る前にフェイスマスクをつけて待っているのですが、順番待ちをしている人たちがなんだかマヌケに見えてきました。

また、実際に自分の番がきて椅子に腰かけ体験させてもらったのですが、自分が見ている目の前の画像と、その他大勢の方が見えている画像が異なるのが気になってきました。

自分の後で順を待っている人は私のことをどんな風に見ているのか、なんてところが恥ずかしくなってしまい、ディスプレイに映っている画像に合わせて、ハンドルを持つジェスチャーをエアでしたりしてみました。

映画館など大勢が同じものを見るのと違い、一人だけが別の映像を見ているのって慣れないと嫌なものです・・・。

Insta360Pro2によるMR,SR体験

続いて、Insta360Pro2によるライブストリーミングを見せてもらいました。自分の横に360度カメラを置いてその映像を映すというもの。ただ映すだけならHMD無の状態と何ら変わらないのですが、30秒間ディレイすることで過去の映像が見られるのです。

HMDをかけた直後は、ディスプレイの解像度などが気になっていたのですが、ある瞬間から頭を殴られたような衝撃をうけました。

な、なんとHMDの順番を待っている自分がいるではありませんか!

30秒前の映像なので当たり前といえば当たり前なのですが、360度画像が広がっていることで、見せられた過去の映像を今と錯覚してしまうのです。

例えばよくあるように自分が映ったビデオの映像を見るときには、その映像をのぞき込むのは自分といった感じで主従の関係ができているのに対し、ライブストリーミングの場合は過去の自分をみて、ハラハラドキドキしてしまうのです。

藤井先生は幽体離脱と表現されていましたが、まさにその通りだと思いました。

セミナーの中で、

VR manipulates what we see and hear.

SR manipulates what we feel and believe.

その違いを述べておられたのですが、自分が自分を見たときに「feel」の意味がわかり、胡蝶の夢のビジュアル版だ、と思ってしまいました。

HMDを外した際に、見えている世界が現実だ、と認識するまでボーッとしてしまいました。おそらく仮想の世界にいる自分を見て脳のどこかがヤラれたんだと思います。HMDを持ったまま「ここはどこ」状態でいたので、横にいらっしゃった藤井先生がクスリと笑ってHMDを受け取ってくださったのですが、あの笑いは「君も現実と仮想の境界を見たな・・・。」といったものでしょう。

体験を終わった後、興奮冷めやらぬ中、せっかくなので順番を待っている方を使って実験をしてみました。

HMDをかけた人、というかカメラに向かって手を振った場合、その人はどんな反応をするか、という下らない実験。手をふるだけではつまらないので握手をするポーズをとってみたりもしました。

セミナーでは、仮想空間で仲良くなったら現実でもその延長で仲良くなれる、という事例が紹介されたのですが、一段ハードルを高くして、現実の世界から仮想の世界に働きかける、といった構図です。

何人かに実験してみたのですが、反応してくださったのは女性一人。男性は、危ないのがいる、といった感じで仮想の中にいる私を見ようとはしませんでした。

社会性が高い女性に対し、男性は危ないものには近づかない。

幽体離脱をした勢いで誰とでもフレンドリーになれるか、と思ったのですが、仮想の世界でも危険そうな人には近づきたくない、と思ったのか、それとも、会場内にいる人の目を気にしたか、いずれかでしょう。

私が手を振ったことで、逆に現実と仮想との間に隔たりを作ってしまったのかもしれません。

さてさて、MR,SRはコマーシャルベースにのるかどうか疑問なのですが、話題性といった意味では面白いことができそうな気がしてきました。特に解像度や画質が気にならないというのが、VRそのものと違い、お財布には優しい。

無意識に入り込む分野なので、精神医療、スピリチュアル系などで利用されることが多くなってくるのと思います。

逆に視覚情報によって人の脳の中身を簡単に書き換えることができるので悪用も簡単にできる恐ろしいツールだと思います。

この後も、VRセミナーは続くようなので参加しよう、と思っています。ただ、次回は藤井先生がいらっしゃらないのが、なんとも残念です。

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