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今回の新型コロナウィルスで一躍有名になったものとしてアマビエがあります。
江戸時代後期、疫病が発生したとき
「私は海中に住むアマビエと申す者なり」と名乗り、
「6ヶ年の間は諸国で豊作が続くが疫病も流行する。
私の姿を描いた絵を人々に見せよ。」と予言めいたことを告げ、
海の中へと帰って行った
妖怪です。私の姿を描いた絵を人々に見せよ、というところが、SNS拡散を予言したような神秘性もあって、ネット上で一気に広まりました。私も、いろんな書面のカットにアマビエを使わせてもらいました。
今は感染者数の減少に伴い、ブームも少し落ち着いています。
江戸時代に書かれたアマビエは、保護期間が終了しているので誰でも自由に使えるパブリックドメイン(公共財産)です。
早速、アマビエにのっかる便乗商売も出てきました。ネットで検索をかけたらいろんな商品が出てくるのですが、どう見てもこれは売れないだろう、というのが結構あります。
アマビエ便乗商品で、外さないポイントを書いてみます。
イラストをせんべいにプリントするようにアマビエを平面で見せるような商品は現物に極力近づけた方がいいです。
アマビエを現代風にアレンジした商品が散見されるのですが、マーケティングの観点からいけば少し外しているような気がします。
アマビエ関連商品の購買層は比較的高齢者。さらに贈り物としてです。物珍しさもあるのですが、それ以上に
新型コロナウィルスに注意してね!
というメッセージに興味をそそられることを忘れるようでは本末転倒です。
金太郎飴本店さんのアマビエ飴は考えられているなぁ?、と感心します。
三島神社様にご祈祷されているのもポイントです。
平面は原本に忠実にすることをお勧めしたのですが、立体モノは色鮮やかに、丸みをもたせ、華やかなものにした方がいいです。
というのも、アマビエはしょせん妖怪なので、現実に近づけると気色悪くなるからです。
ターゲットの高齢者は、老人会などの会合などが中止になってことでお金に余裕があるのでかわいいものなら確実に売れます。
妖怪なので彩度を落とした色をつけがちなのですが、疫病退散がメッセージならば明るめにした方がいいです。顔と胴体のあたりでグラデーションを効果的に使うとなお良いです。
全体に丸みをもたせた形にした方がいいです。イメージは東京ひよ子。
くらづくり本舗さんのアマビエは色、形のどちらをとっても完成度が高いです。
アマビエ商戦は自粛が少しゆるんできた今がチャンスです。逆に終息してしまったら、全く売れなくなる商材でもあります。
見極めの時期は、
大切な人が新型コロナウィルスにかからないでほしい。
という思いを消費者がもっているかどうか、です。
上和菓子のアマビエを見ていたら自分も粘度作品を作りたくなってきました。幸い、大型連休中に会社の掃除をしていたらラドールが出てきたので、この休みは久しぶりに粘度でもコネてみようか、と思っています。